夢の浮橋

愛していると言ってくれ

チケット全滅したアラサー女の思うこと

KinKi Kidsの17年振りアリーナツアーに申し込んで全滅した。
全公演を諦めるという選択をようやくすることが出来たので記念にその時の気持ちをブログに残して置こうかなと思い帰りの電車内で書いてます。

申し込んだのは東京、広島、福岡で他の地方は申し込まなかった。全部申し込むにはアラサーには厳しい日程だった。
これが学生だったら単位なんて知るか状態で全部申し込んでたと思うから仕事ってすごいなと思っている。
まぁそれは別としても20周年だ!お祝いだ!と浮かれ気分でいたのでまさか落ちると思わなかった。
ファン歴という言葉はあまり好きではないけれど(夢中になって追いかけている時期もあればそれこそ茶の間で満足してた時期もあるから)その歴でいけばそれこそ20年以上KinKi Kidsを見ている。改めて考えると人生の半分以上だということに自分でもビビる。そしてその中で初めて全滅という憂き目に遇った。

実は私、外れたことないんですよねコンサート。
と今では殴りたくなるような言葉を言い放っていた先月に戻りたい。
そう、こんなに長いことファンをやっていてコンサートに外れたことは無いしそれこそそこまで悪い席にあたったことも無かった。東京ドームという会場でも基本はスタンド前列だったし良ければセンター前列という恵まれていた私にとって正直チケットが取れないというのちょっと意味が分からないな?ぐらいの気持ちでいた。
でも今回は会場のキャパがまず小さいしお祝いイヤーだから申し込みも多いだろうからなぁ〜まぁ1公演しか当たらなくても仕方ないなぁ〜程度の感覚は持っていた。
しかし深夜12時を過ぎても電話が繋がらないという時点でパニックになったことを今でもありありと思い出せる。あれ?これ何で?どれだけの人が申し込んだの?と。
最終的には家電、自分の携帯、同居人の携帯、会社の携帯という4台をフル稼働させてようやく1台繋がった有り様だった。
繋がった!と渡された電話を受けとる手も震えていたことを覚えている。
その震える手はペンを持っていた。当選した日程に丸をする為のペンだった。それは結局役目を果たすことなく2分後にはテーブルに叩きつけられる羽目になる。
ついに今まで聞いたことの無かった台詞を耳にする時が来てしまった。
「チケットをお取りすることが出来ませんでした」
理解したくない言葉を言われると瞬間的に脳がシャットアウトすることも私は日常で初めて知った。
え?何言ってるの?誰?
と脳内で自分がぐるぐる疑問を投げ掛けていた。
今考えれば誰も何も自動音声なんだけどね!はは!
そして速攻で開くチケットキャンプ。チケットを買う為ではない。光の速さで出ているであろう転売屋を確認する為である。
いたよね。うん、分かってはいたけどわらわらいたよね。
定価9000円に対して10万超えがざらで「馬鹿じゃねーの」という気分だったし何でこの人達が当たって普通のファンが落ちなきゃいけないんだ事務所どうにかしろよという気持ちでいっぱいだった。
正直悔しくて涙が滲んだし、それは私だけじゃないこともTwitterを見ていたら分かった。
転売屋にファンは苛立っている。それこそジャニーズだけじゃない。
この間は新聞にも転売反対の広告が出てたけど、それを見て正直ジャニーズは言葉だけだろうなと思ってしまった。
だってやろうと思えばこのご時世システムは作れるもの。でも悲しいかな今の所聞く転売対策はジャニーズの仕組みに沿ってない。よくジャニオタじゃない人からは驚かれるけどジャニーズのコンサートは基本的にFCに入ってないと申し込むことすら出来ない。他にもやり方があるのかもしれないけど私には分からない。下の子達だと一般もあるのか?
とにかく言いたいことはFCに入らないと申し込めない。それは=複数名義を持つ人達を大勢生むということだ。だって皆当選したいもんね。その気持ちは今回痛い程分かる。複数名義に否定的な自分だって何回も地方にいる友達に名義貸してって言いたくなったし。
転売対策は本人確認をしっかりするということで繋がる為に、複数名義で申し込んでる人達には不利益だろうなぁと素人目では見ているのだけど、結局それを黙認しててそこで利益を得てる事務所がそこまで対策を本気で取ろうと思うだろうか?っていう所で事務所を無条件に信じることが出来ない。
そんなに高くなくても母数が増えれば大きな収入だから、正直複数名義を持ってくれるファンの方が有り難いよねと穿った意見を持っちゃうことがもう悲しい。(その辺のFCでの収益は今週の文春が書いてましたね。流し読みしただけだけど結構な金額だった覚えがあります)

転売屋なんてダフ屋という形で何年、それこそ何十年前からいたけれど、それが一般のファンにとってそこまで気にならなかったのは『見ようとしなければ気付かない』ということが出来たからじゃないかななんて考えている。
ドームの周辺でうろうろしていたおじさん達は明らかに怪しくて、そこに足を踏み入れてはいけないという危機感がまだ小中学生だった私にはあって、そこはあくまで関わろうとしなければ知らずにいられた世界だった。
けれどもうそれは遠い過去だ。
今となっては決して怪しくない『普通』の彼らがすぐ横に立っている。
転売する側だけではない。『運』という目に見えないものではなく確実な金という力で大好きな人を近くで見れるということを知ってしまった私達には自制という言葉だけではもう戻れない世界が既にここにある。

今の所するつもりはないが、これ以上事務所が抜本的な対策を取ってくれないというならばいずれ私も複数名義を持つことになるのかな…と半ば悲観的な予測を立てている。